どーしてわたしにはムシバがないの

  
 -----これからお母さんになるお母さんと

   お母さんになったばかりのお母さんへ-----















そのいち
 お口の中にバイキンが・・・

「オギャー」と元気な産声をあげて、生まれてきた赤ちゃんの口の中には、虫歯菌どころか、バイキンは一匹もいません。でもお母さんの体から出たとたんに、いろんなバイキン接触することになります。だって、お口は外界から体内への入口だから、しかたないのです。
 息を吸ったり、オッパイ飲んだり、指しゃぶりしているうち、しばらくすると、お口の中はバイキンの巣になってしまいます。バイキンと言っても、赤ちゃんにとって、良いバイキンも、悪いバイキンも、何にもならないバイキンも混ざっています。の中にもいろんなバイキンがいて、消化を助けたり、反対に病気の原因になったりすることは、もうごぞんじですよね。お口の中も同じなのです。
 さてここで大事なことは、
どんなバイキンがお口の中に巣を作るかということです。大体1歳半から3歳ぐらいまでの間に、巣の主役になるバイキンが決まります。


その2
 
ミュータンス菌
って・・

 みなさんは、「ミュータンス菌」というバイキンの名を聞いたことがあると思います。虫歯の原因になる、もっとも性質が悪くて、しかも元気なバイキンです。このミュータンス菌がお口の中の主役になったらたいへんです。ネバネバしたのりを歯にくっつけ、自分のすみかを作って、毎日せっせ、せっせと歯を溶かしていくのです。
 じゃあ、ミュータンス菌という悪いバイキンが入らないようにすればいいんじゃないか。そう思うかもしれませんね。そのとおり。ミュータンス菌を口の中に入らないようにすればいいんです。

      
ミュータンス菌

 

 
しかし、現実にはそう簡単にいきません。だって、赤ちゃんはとっても可愛いでしょう。よその子でも可愛いのに、自分の子ならなおさらです。どうしても、スキンシップしたくなりますよね。赤ちゃんのお口にチュッチュしてませんか。熱い食べ物を、フーフーしながら、赤ちゃんのお口に運んでいませんか。あるいは、大人が使ったおで赤ちゃんに食べさせていませんか。知らず知らずのうちに、お母さんのバイキンが赤ちゃんの口の中に移ってしまうのです。赤ちゃんを可愛がれば可愛がるほど、お母さんのバイキンが感染してしまうのです。でも、お母さんが一生懸命歯みがきして、口の中のバイキンをらすのは非常に意味のあることですよ。ただ、完全にバイキンを退治するのは、チョットむずかしいみたいです。困りましたね。 でも、まだあきらめてはいけません。虫歯にならない、もうひとつ方法があります。

そのさん 
主役になるバイキンは・・

 とっても簡単なのに、むずかしいことです。
 それは、
3歳まで、赤ちゃんに甘いお菓子やジュースをやらないことです。3歳までというのは、赤ちゃんの口の中に、バイキンが巣を作る期間なのです。さっき言いましたように、ミュータンス菌のような、悪くて活発なバイキンが口の中に巣をつくると、あっという間に虫歯ができてしまいます。早くから、赤ちゃんに甘いお菓子やジュースをやっていると、ミュータンス菌がどんどん増えていくのです。哺乳ビンでジュースや乳酸菌飲料なんかやろうもんなら、ミュータンス菌はウハウハ喜んで、歓喜のを流しちゃいます。

  

甘いものをやらないと・・

 じゃあ逆に、甘いものをやらないとどうなるかというと。
別のバイキン、虫歯を作る能力の少ないバイキンが、口の中のの主役になるのです。
そういうバイキンが住み始めたら、もうほとんど虫歯の心配はいりません。
3歳まで、甘いお菓子やジュースを与えなければ、ミュータンス菌以外のバイキンが主役になって、虫歯になりにくくなるのです。
 このことは、うちの
3人の子で実証済みです。私も家内も若いころ、虫歯では苦労しました。せっせと歯医者に通ったものです。でも子供は3人とも乳歯、永久歯を通じて虫歯ができたことはありません。3歳まで甘いものを与えなかったのです。
虫歯になりやすいのが遺伝
だというのは間違いですよ。

そのよん 

 その方法は・・

 どうです。簡単でしょう。
 
だって赤ちゃんは自分から甘いものくれとは言いませんものネ。目に触れさせず、手のかない所に置いとけばいいのです。
 お客様からいただいたケーキは、すぐに冷蔵庫に入れて、赤ちゃんの目に入らないようにします。赤ちゃんを寝かしつけてから、ケーキをとりだして、ご主人と一緒にハーブティーでも飲みながら、食べるようにしましょう。可愛そうですって!? とんでもない。赤ちゃんを、一生虫歯から守ってあげる、非常に犠牲的で尊い行為なのです。

 それから、親ごさんと同居している家庭は、特に気を付けて下さいネ。、おじいちゃん・おばあちゃんは、お菓子という最終兵器で、孫を手なずけようと画策していますよ。
 
甘い味を覚えたら最後、甘味は強烈ですから、この先ずっとお菓子を欲しがるようになります。エスカレートすると、お菓子ばかり欲しがって、三度の食事がおろそかになることもありますよ。