Q4.2歳のお子さんがブラッシングさせてくれないと困っておられます。
  お母さんにどんなアドバイスをしたらいいでしょうか。

私が「3歳まで砂糖(お菓子・ジュース)を与えない」という方法をニューヤンママに勧めているのは、ひとつには2歳ぐらいまではブラッシング自体が難しいということがあります。
この時期は、歯磨きをいやがったり、歯磨きせずに寝てしまったりついついブラッシングがおろそかになりがちです。
ですから、無理矢理ブラッシングしようとするよりも「甘い物控える」事の方が実現可能だし、有効なように思えるからです。
もうひとつ重要なことは、萌出したばかりの乳歯はまだ十分石灰化してなくて非常に虫歯になりやすいということです。
ブラッシングも満足にできず、柔らかくて虫歯になりやすい一番危ない時期に「甘い物与えない」というのは、「ミュータンス常在細菌叢の形成を防止する」ということだけでなく、とっても重要なことだと思います。
誤解があったら困るのですが、3歳までお菓子さえ与えなければそれ以後歯磨きしなくても絶対ムシバにならないとか、チョコやハイチュウ食べても絶対ムシバにならないと言っているわけではありません。
3歳まで甘い物与えてた子と与えてない子では、その後の齲蝕罹患率に大きな差があるということです。
3歳以後もやはり歯磨きは必要だと思います。
ただ、甘い物覚えてしまった子に比べると、ミュータンスが定着しなかった子は格段に虫歯の危険性は少ないのです。
ところで、3歳までお菓子与えなかった(教えなかった)お母さんが「さあ、3歳になったからお菓子食べ放題よ!」とか言うでしょうか(言うかな?)。
3歳までのお菓子の制限できたお母さんというのは、デンタルIQも高く健康への関心も強いはずです。
当然その後の虫歯予防の管理も、しっかりするように思います(あまいですかね?)。